大判例

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東京高等裁判所 昭和28年(う)12号 判決

被告人 宮本勝美

〔抄 録〕

第一点について。

昭和二十七年十一月二十五日の公判期日に関する原審第二回公判調書には、裁判官が宮本貞良、柳沢栄茂等に対する各公職選挙法違反被告事件を被告人に対する本件公職選挙法違反被告事件に併合して審理する旨の決定を宣し、被告人及び右相被告人等が前囘になした被告事件に対する陳述のとおり陳述したとの旨の記載があるけれども、該公判調書の記載から、併合審理されることとなつた右各被告事件の内容が該公判廷で明らかにされないままで右相被告人等が所論のように単に抽象的に公訴事実どおり相違ない旨又は起訴状記載のとおり相違ない旨陳述したに過ぎないものとは到底解されないのであつて、右原審公判廷において訴訟指揮を行う裁判官の発言並びに右被告人及び相被告人等の陳述を通じて各被告事件の内容が具体的に明らかにされた上、同人等がそれぞれその第一囘公判調書に記載されたように各その公訴事実を自白したものと認められるのである。従つて、原判決は、被告人に対する第一の(二)の(イ)、(ロ)及び第二の各事実については、それぞれ被告人の自白と相手方たる右原審相被告人柳沢栄茂及び同宮本貞良の前記各供述とを証拠に援用したものであることが明らかであつて、右原審相被告人等の各供述は、所論とは異なり、具体的事実に対する供述であることは前叙のとおりであるから、これが被告人の自白の傍証たり得ることは、もとより言うまでもないところである。原判決が所論のように被告人の自白だけで犯罪事実を認定したものでないことは、明らかである。論旨は、理由がない。

(註) 本件は量刑不当にて破棄

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